鷺ノ宮界隈を歩く

 所用で鷺ノ宮駅界隈へ。いつもの自分たちの散歩ならば暑さに負けて夕方以降なのだが、今回は予定の時間が合わせるため午後いちばんの暑い時間帯に出発。暑さがぶり返したその日にこの時間の外出というのは、なかなか体がつらい。

 それにしても、あいかわらずオーケーストア鷺ノ宮店は安い。ほかのそこそこ店でも700円近くするマスカルポーネ250gが「次の入荷が遅れるのでいったん店頭から消える」との案内とともに、400円で売られていた。いや、いったん消えるのは店のせいでも在庫が古いからでもないのに、なんでそんなに大盤振る舞いをするのか。あまりにびっくりしたので買ってきてしまった。ほかにもあれこれ買ったが、合計で2000円弱だったようだ。

 安い弁当が売られていたので、急いで帰宅して遅い昼食。その後はいつもならまだ家にいて外出を待つはずの時間帯に、ずっと夜までいられるというのは、ちょっとした時間の配分や作業効率によいことだと実感したが、あと半月もしたら暑さがやわらぐだろうか。その時期になったらぜひ昼の早めに外出をして、夕方からはずっと家にいたい。そのほうが、あれこれはかどる。

不思議な家と、土地問題

 界隈の人が読めば「あー、あの家」とわかってしまうほどの建物はともかく(←超ゴミ屋敷なのだが住人は毎日そこにいて、界隈で何らかの活動をしているので、ゆっくり歩いたり、正視してはいけない)——さりげなくすごい家は、ほかにも存在する。

 先日はある家の外階段にて、ところ狭しとならべた植木鉢にせっせと水をあげている女性がいた。高齢だろうが普通の動作で水やりをし、いちおう花は管理されていた。女性の感覚としては、人に見てもらうひな壇のようなものなのだろう。だがふと疑問が——もしこの家に内階段がないのならば、上階には人が住めないぞ!?

 そして、別の町内。以前から「この家ってぜったい人がいないよな、2階ベランダに窓枠らしきものがズレて落ちかけているし、台風とか来たら近所を歩くの怖いよなぁ」と思っていた。そこは2軒が密接に連なっていて、おそらくかつては両方とも1階が住居で2階がアパートだったのではないかと思う。昨日たまたまその中間地点(2軒がくっついて見えるあたり)の外階段を見て、唖然。
 地上から2階までゴミのような段ボールが置いてあるだけでなく、2階入り口まで「ぎゅっと」、まるで部屋に封をするようにブツが置いてあるのだ。
 思わず「これって2階に人が行けるかどうかよりも、もしいたら降りてこられないまま生涯を閉じたりしてな〜、解体業者さんがなにか発見したらやだよな〜」と。

 各物件の事情はわからないが、治安などの面から考えても、不安な家はけっこうある。
 古いアパートレベルならばまだどこの誰が所有者か、相続人はいるのかなどの確認が取れるかもしれないが、最後の住人がひとり暮らしで高齢になってから施設にでもはいった一戸建てとか、あるいは急死してしまって連絡先が不明、もしくは関係者が遠隔地に住んで誰も「土地をどうするか」まじめに考えてくれない場合、周辺の住民は不安である。

 家と家のあいだに森があるように見える場所があり、なぜ公園でもないのに森が…と目を凝らすと、内側に古い家がある、などというのは町内に何軒もある。倒壊も、木々の腐食や虫騒動も、あれこれ考えるとけっこう怖い。

簡易バスタブについて検索してみた

 先日の「自販機」につづき、今日はバスタブ。

 かつて風呂なし物件に住んでいた人たちで、台所の隅に簡易バスタブ——縦長ではなく、座れるかどうかくらいの浴槽にシャワーカーテンを付け、おそらくは洗濯用排水口などを利用して水を流すシステム——を使っている事例があった。わたしもあるお宅で見たことがある。そのお宅はすぐ近くに銭湯があり、営業時間内であればそこを利用していたが、夜間や早朝、あるいはどうしても簡単に汗だけ流したいようなときは、そこでシャワーを浴びたりしていたようである。

 また訪問介護サービスでは、折りたたみまたは膨らませるタイプのバスタブを業者が持参して、本人があまり動かなくても利用できるような場所に防水の敷物をしてから利用するケースもあるようだ。昭和の時代なら浴室以外で給湯システムがない家も多かったが、最近では台所だろうと洗面台だろうと、多くの家で湯が身近になっていて、訪問サービスでも近くの蛇口から湯を浴槽に張って使うことが容易となった。

 わたしがなぜ検索しようかと思ったのか? それはネットで見たある中古物件。戸建てのデザイナー物件だが「室内はめちゃくちゃおしゃれでかっこいいのに風呂はシャワーのみ」という、とにかく見栄え優先なところが惜しい家だった。設置型の猫足バスタブは無理でも、折りたたみまたは膨らませるタイプのものを用意して、人がいないときには広い部屋全体を浴室のように使ったら気持ちいいだろうなと妄想が広がった。もっとも、排水だけでなく、日本では湿気の問題はあるだろうけれども。しょっちゅう使っていたら壁や天井が早く傷むかもしれない。

 簡易バスタブ、ポータブル浴槽などの表現で検索すると、膨らませるタイプ、折りたたみタイプ、いろいろ見ることができる。2万円前後くらいで買えるものもあるようだ。さらに安いものもあるが、さすがに子供の水遊びとしても使えるような簡易タイプは室内が水浸しになる事故を考えると恐ろしいので、強度と安全性を重視したほうがいいかと思う。

 室内に臨時で置くのならば、白は避けたいところ。淡い色がいいのかな。
(画像は楽天から)

 それにしても、やはり憧れる猫足バスタブ。自宅で日常の品としては要らないが、たまには使ってみたい憧れのフォルム。
(画像は楽天から)

 ああ、長めのよい部屋と明るい浴室のあるホテルにでも、泊まりに出かけたい。数年前に泊まった浅草ビューホテルは、浴室が最高だった。

お盆の東京

 さすがに浴室の写真は載せていなかったか。どこかで載せた気もするが、あとで探しておこう。

昔のテレビ番組で、名前が思い出せないもの

 おそらく70年代くらい。昼間に放送していた(つまり子供でも見ていい時間帯の)クイズ番組ではないかと思うのだが、解答できないと、大きな水槽に溜めてある泡の中に参加者が落とされる。参加者はクイズ中に水槽の上の板に座らされていて、答えを間違えると中央が割れるので、泡に落ちるのだ。

 いや、もしかすると、本人が間違える云々ではなく、仲間がなにかを達成できないと落とされるのだったか…?

 たまたま見た回なのか、いつもなのか、晴れ着の女性が泡に落とされて「これ、クリーニングできるんだろうか」と、思い出すたびにぞっとした思い出もある。着物は高いんだぞ、と。

 最近やたらと記憶が曖昧である。つい最近も「あの哀れで悲惨な話は、どこの文学作品だったか」と検索しまくったら、岩井志麻子の短編集「ぼっけぇきょうてえ」にあった話だった。それを思い出すまでは、とてつもなく難しい書籍名や著者名が頭を駆け巡ったのだが、岩井志麻子氏だったとは。

気温は高いが、日暮れは早い

 先週までは、外出するのに夕方の5時以前では困るほど、暑かった。少し歩いただけで汗をかき、飲み物の自販機を目で追った。だがこの数日は夕方の5時前に家を出ても、ほんの少し散歩して帰宅するころには、薄暗くなっている。

 散歩の最後に「そういえば仏壇の花が枯れていた気がする」と、スーパーで花を買って出てきたら、暗くなっていた。

 こうなるともう、つるべ落としである。8月後半は毎年のように「こんなに暑いのに夏物を下げて、店はどうかしている」と思うのだが、こんな日暮れを実感したら、またたくまに秋が深まる。毎年そうだ。そして夏物はたちまち用がなくなる。

 そして指紋認証に関係する機器は10月ころから反応が悪くなるのだ。最近は顔認証のほうが増えてきたのでさほど影響がないが、以前は指紋で季節を感じていた。

 今年は6月末に1週間ほど猛暑があったせいか、今年の7月と8月は、非常に暑かったにもかかわらず心の免疫ができてしまったようで、暑い時期が短かったように感じられた。

 どれほど、病的なほどに寝られない季節であろうとも、わたしは夏が好きである。

DuckDuckGoのメールアドレスを作成

 転送用としてDuckDuckGoがメールアドレスを提供開始したというので、さっそく利用してみた。ありがたいことである。
(無料で転送してもらえるだけでなく、メール内部に不審なトラッカーが付いたリンクがあれば、それを除去してクリーンな状態にしてくれるのだとか)

 まずは、普段利用するブラウザでDuckDuckGo用の拡張機能を入れるか、あるいはブラウザのDuckDuckGoを起動してから、https://duckduckgo.com/email/にアクセス。拡張機能を入れているかどうかわからない場合も、とりあえずアクセスしてみると「拡張機能はここから」とダウンロードのリンクが出るし、未対応のブラウザの場合は、ほかのブラウザを使ってくださいと表示される。

 メニューや説明はすべて英語だが、それほど難しい英語ではないので、苦手な人でも翻訳機能を使えば問題ないかと思う。

 登録画面が出たら、設定を開始。
 大げさなことは必要ではなく、「作りたいメルアド」と「転送先のメルアド」を入力するだけだ。さらには転送された先のメルアドから内容に「返信」を押すと、自分がDuckDuckGoで作成したメルアドを送信者として表示してくれるため、返信相手にも自分のほんとうのメルアドを知られずに済む。
 注意すべきは、返信の際に相手のメルアドが「何だこれ」と奇妙に見えても、気にしなくてよいという点。普通のメルアドに見えなくても、duck.comにそれが到着した段階で相手のところに転送してくれるので、問題ない。

 ずっと何年も使ってきたバウムクーヘン用のメルアドが、スパムの数が多すぎて耐えられなくなってきたため、実験的にduckの新メールアドレスを作成し、既存の別メルアドに転送してみることにした。これで問題がなければ、関係各所でメルアドを書き換えたいと思う。

 安定したサービスとして、今後もずっとつづくことを祈るのみ。

そして、吉祥寺へ

 今日もまた曇り空だったため、以前から考えてきた吉祥寺へ。こちらは阿佐ヶ谷と違ってJRで行くしかないので、往復ともに電車。

 まずは以前から買いたかったカヌレを目当てにアトレ吉祥寺の東館にある成城石井へ。ここで大きな勘違いをしてしまった。駅の改札を出てエスカレーターで下に降りた目の前が成城石井、しかもカヌレがある冷蔵棚だったために、そこでカヌレや冷蔵品をカゴに入れたまではよかったのだが——店舗がL字型になっていることを忘れてしまっていて、「まるで四谷か東中野の成城石井みたいにこじんまりしているな、パンが数種類しかない」と、クロワッサンを買うのをあきらめてしまった。

 冷蔵棚のすぐ近くが会計だったために、すぐ会計して歩き出すと、なんと、パンなどの常温品は別の場所にたっぷりあった。クロワッサンを買えばよかったと、やや後悔。だが明日のパンが足りないわけではなく、冷蔵棚近くにあったものも少し買ったので、わざわざクロワッサン類を追加で買うのもどうかと、今回は見送り。

 その後、どこかの100円ショップに行きたいと思ったが、ヨドバシにあるというダイソーよりも、東急吉祥寺店にできたというセリアを見てみたくなって、歩いた。東急の手前で、以前にロヂャースのあったビルがそっくりCan★Doになっていたので、いちおうそこも品揃えをチェック。

 東急に到着すると、驚いたことにセリアはかつての催事場の場所にできていた。催事はもうやらないということなのか、あるいは改装中の5階が催事場になるのかはわからないが、とりあえず目当ての洗濯用品を見つけたのでセルフレジで購入。なんとかペイ「以外」は、カードも交通系もけっこう使えた。なんとかペイがいちばん好きなのだが、まあ、とりあえずnanacoで支払った。
 笑ってしまったのだが「セルフレジでカードは使えますが東急系列のカードは有人レジで使ってください」という表示。いや、ここって東急百貨店じゃないのか…!? なんだろう、なにか事情があるのかもしれない。

 その後、地階にあったアーノルドドーナツで6個セットを購入。以前に路面店があったのを覚えているが、路面店がなくなったあと、1年の契約で東急の食品売り場に出店しているとどこかで読んだ。その1年というのが10月初旬ころまでだそうで。買っておくならいまのうちだと、寄ってみたのだ。

 わたしはドーナツでは「パナデリアドッツ」や、このアーノルドのように、イースト系が好きである。ミスタードーナツのオールドファッション系も好きだが、全般的には、イーストのドーナツのほうが、なんだか心地よく感じてしまうのだ。

 その後、駅へ。もう食べるものがたくさんあったので、残念ながら駅ビルは見なかった。食べきれない。

 成城石井の冷蔵棚は、甘い物好きなら目を見はるほど、とくにチーズケーキ類が充実している。次回はぜひチーズケーキを買って帰りたい。

 さすがに吉祥寺の場合は、帰宅までに2時間強かかった。

夕方は、阿佐ヶ谷へ

 日差しが強い日はたとえ夕方でも歩くのが苦痛だが、幸いなことに雨がいつ降ってもおかしくないほどの曇り空だったため、24日は阿佐ヶ谷へ。行きは歩いて、帰りはバスだ。

 まず、連れが髪を切っているあいだに、ビーンズ阿佐ヶ谷の東側から高円寺方向にかけて高架下をぶらぶらと散歩。以前に阿佐ヶ谷アニメストリートがあったあたりで駅方向に引き返し、西友の中をぶらぶらとしているうちに合流できたので、今度は駅ビルの西側(カルディなどがある場所)を、ぶらりと歩いた。カルディではナッツほかを少し購入。

 iPhoneでポケモンgoとピクミン・ブルームを両方立ち上げておくと電池の減りが早い。だがどちらもバックグラウンドでいちおう立ち上げておかないと、歩数やGPSの記録がうまくいかないようだ。おかげで以前よりも電池をチェックする回数が増えてしまったが、いちおう予備のバッテリーは持ち歩いている。

 中野ブロードウェイにシャトレーゼができるまでは、姉妹ブランドの「ヤツドキ」を目当てに、いまよりも阿佐ヶ谷に出かける回数が多かったように思う。だが阿佐ヶ谷は、よく、考えると以前よりも「阿佐ヶ谷にしかない店」が減ってしまっている。JR中央線は(高円寺はともかくとして)中野、阿佐ヶ谷、荻窪、吉祥寺あたりにいろいろなチェーン店が増えてきていているようだ。駅に直結していたタリーズも、7月末に閉店。

 しかし、こう考えると「大手のチェーン店がとくにない高円寺」というのは、わりと貴重な存在かもしれない。

今年はJazzリンゴを見ないと思ったが

 去年かなり好きだったJazzリンゴ。こぶりで、半分くらい食べて忘れてしまったあと、残りに切り込みをたくさん入れて水に浸けると、パン用の酵母をつくるのにちょうどよいサイズだったのだ。Jazzリンゴの一部と、余っているドライフルーツ、そしてワックスや油がついていない果物の皮(あれば)を適当に入れて、たくさん酵母を作った。

 季節が逆であるニュージーランドからの輸入品なので、秋になって日本国内の商品が出まわるまでのあいだ、便利だった。

(いちおう楽天の画像をリンクしておくが、季節が終わったら見えなくなってしまうかもしれないので、ご了承を)

 ところが今年は1回しか見かけない。おかしい、なぜだと思ったら…。

 なんと、旬が6月中旬からで、8月中旬の現在はあまり流通していないらしい。つまりわたしは7月にろくすっぽリンゴ売り場を見ていなかったのだ。今年は早めに梅を仕込み(梅酒、梅シロップ)、レモンのシロップも寝かせてある。それが5月〜6月ころだっただろう。それで満足して7月はろくに果物を見ていなかったのだろうか。不思議である。

 今年の酵母は、初夏に仕込んだレモンシロップのレモン部分もたくさんあるので、それにレーズンなどを足して作っていく予定。臨機応変に、楽しくパンを焼いていこう。

匂いを嗅ぐときの動詞「匂う」(方言)

 以前にデパートの物産展で宮崎の柚子加工品を見ていたとき、お店の人に話しかけたら「匂いはとくにないと思うけれど、蓋を開けて匂ってもいいですよ」と言われて、少し考えてしまった。おそらく匂いを嗅ぐという意味の言葉で「匂う」という動詞の用法がどこかの地方にあるのだろうと、その程度でさらっと忘れてしまった。

 ところが最近ネットで(とくに個人が発信しているようなTwitterやInstagramにおいて)普通に「匂う」と書く人に遭遇することも。ほとんどの人はなんとなく通じるだろうからわざわざ本人に言わないのだろうが、親しい人たちからも突っこまれないのかなとか、余計なことを考えてしまう。いや、親しい人たちも地元の友達なら、わざわざ言わないのか。

 90年代後半に、インターネットに日本の一般人らがホームページを持つようになったころのことだ。それまでは大学などの大きな施設以外は、一般人はネットにつながっていなかった。
 そのころ、多くの場合において人はホームページのトップに Sorry, (written in) Japanese only と書いていた。このページは日本語でだけ書かれていますよ、という意味だ。インターネットは世界中につながっているから、そう書いておかないと外国語で問い合わせなどのメールが来てしまうかもという「お約束」または作法のようなものだったのだろう。

 だがやがて時代がくだり「日本語だけだと書くのはいいけれど sorry まで書くのってどうなんだ」という人尾現れるようになり、少しずつ、個人サイトからそういった表記が減っていったように思う。

 あのころ、ネットは「世界につながっている」という認識の人が多かった。だが最近では登録しているサービスを通じて知り合いだけの閲覧制限が実現できるためか、家族や知人らとつながるためのライフライン的な意味合いでとらえている人のほうが多いのだろう。

 気になる言葉や方言が見つけられることもあり、たまたまこんな風に知らない人の投稿が流れてくるのを、楽しみに思うことがある。