不動産広告の「写真と実際」

 相変わらず不動産情報をチェックしている。界隈にも新築や中古がけっこう出ているが、新築はどこも同じようなデザインなので外観はあまり重視せず、間取りと方角を簡単に見るのみ。中古でも築浅のものはデザインが似通っているので、近所で見る家々と広告の写真にさほどの差違も感じず、実物がどこの家かがわかった場合も、たいしたショックを覚えない。広く写そうとしているのはすぐ感じ取れるので、実際と「広さ」が違っても、隣家との間隔がありそうに強調されていても、それくらいでは驚かないのだ。

 問題は、デザイナーズ物件や、20年以上も経っているような個性的な家。

 だいたいの住所と「どこどこスーパーから徒歩○○メートル」というのをヒントに、頭の中で地図を思い描き、Googleストリートビューで「どう考えてもこのあたりだよなぁ」と、目星をつけてから、夕方の散歩のついでに見に行くことがある。
 そんな家あったっけ、あのあたりに…? と、歩いていると、おお、このあたりか、おぉあった——あったが、違う。わー、こんなに印象が違うのか。これはほとんど別物ではないか。

 不動産は、広告を見て、実際を見に行かずに、頭で楽しむのがいいのかもしれない。もっとも、実際に資金が貯まって購入したいと思う時期であれば、そんなことも言っていられないが。