近所で見た英語表現で、思い出したこと

 散歩していたらゴミの集積所に「不法投棄はダメ」という案内が、英語と日本語で書かれていた。日本語は漢字があるので少ない文字数で書けるのだろうが、英語の方はそうはいかずにかなり長い表現(しかも大きめフォント)で書かれていた。

 あれではまるで日本人なら小さなフォントでもいいが外国人なら大きく書かなければと(不法投棄しているのは英語が読める外国人ではないかと)書いた人が思っているような、不思議な感覚に陥った。考えすぎだとよいのだが。

 さて、それはそれとして。「5年以下の懲役」だが、多くの人の頭にすぐさま浮かぶ英語は less than 5 years かもしれない。そのゴミ集積所の注意書きでは not more than 5 years (5年を超えない)だったし、英語関連の質問サイトや DeepL などの翻訳サービスでは up to 5 years (5年まで)という表現を使っている。

 なぜそうなるかというと、日本語の「5年以下」は5年も含むが、英語でlessを使ってしまうと5年を含まないからだ。これはmoreでも同じことが言える。つまり、それを含むことを明示するためには up to 5 years (5年まで)などと表現を変えなければ、正確ではなくなってしまうのだ。

 また「20歳以上にならないと酒は買えません」という場合の「以上」も、You have to be 20 years old and over. などにして「20が含まれる」ことを強調するか、you have to be at least 20 years old. (最低でも20歳)などにしておく必要がある。

 こうしたことはわたしもとっさのとき混乱するので何度も思い出すようにしているし、以前にもここで書いたことかもしれないが、ふたたび書いてくことにした。