関東大震災から100年

 関東大震災といえば、わたしの亡き父ですらまだ生まれていなかった時代(その数年後に誕生)だが、母を通じて、父方の祖母らがどんなにたいへんだったかの断片を聞いて記憶している。倒れてきたものがたまたま体の斜め上に(空間をあけて体の上に三角形の蓋をするように)止まったので、体が圧迫されずに空間を維持したまま生きることができたというのは、たしか祖母の話だっただろうか。九死に一生を得たそうである。

 発生は昼時で、かまどを使っている家庭が多く、被害は拡大した。

 東京などの都会では、避難場所を求めて集まった大勢の方々が、避難の過程、もしくは避難場所にやってきた炎から逃げることができずに、火事でなくなった。
 デマに流されての集団暴力や殺害(朝鮮人の方々を多く含む)もあった。

 とてもたいへんな状況だった。

 大規模災害や、発生時の集団心理による混乱や犯罪は、これまでもこれからも、何度でも起こりうることだ。
 少しでも被害を減らせるよう、肝に銘じておかねばならない。