「ロケかな」と思うほど

 銀座でまだ日がある時間帯に覆面の強盗がはいった場面を、通りがかりの人が撮影しているのを見た。ガラス張りの店で、覆面姿で乱暴に店内を破壊している様子が見て取れるのだが、周辺を歩いている人は足を止めつつもまさか強盗とは思わなかったのだろう。「あ、なんだろ」と、きょとんとしている人がほとんどだった。

 その映像によれば、中の状況をどこまで理解していたのか(まさか正確に強盗とわかっていた上でだったのか!?)は不明なものの、正面のガラス戸を複数回にわたり閉めた女性がいた。ネットでは犯人を阻止しようとしたと書いている人がほとんどだったが、ほんとうにそうなのかは、わたしにはわからない。

(後日追加: 最下部)

 わたしが見て感じとった範囲では「何かコトが起こっているようだが、ひとまずドアを閉めておこう」という風にしか見えなかった。緊迫感がなく感じられた。もしやそのビルか店の関係者で、ただ通過することはできないが、いったいこれは何の騒ぎだろうと考えてのことだったのでは、と。強盗とわかっていたら、あんなに落ちついた態度がとれるだろうか。

 それにしても、警察が追いかけて、都内のさるマンション内にいた容疑者ら(報道によれば10代ばかり)4人を逮捕するまでに1時間もかからなかった。自分たちが逃げおおせると思っていたことに驚く。捕まっても10代のうちなら罪は軽くなるとでも考えたのか。だが強盗は重罪なので10代でもそれなりの覚悟が必要だ。
 浅知恵の実行犯らは小遣い稼ぎだったのだろうし、ブツを裁くことはできない。そそのかした人物にすぐ渡す必要があったはずだが、その人物が捕まったという報道はまだないので、当日に受けとらなくてもいいやというくらいの、適当でズボラな犯罪なのだろうか。下手な鉄砲も数打ちゃ当たる方式で、下っ端だけ捕まえさせてブツはあきらめるということなのかもしれない。犯罪に綿密な計画も真剣さも必要ない世の中になったということだから、あきれてしまう。

=== 2023.05.18 ===

 逃走を遅らせるためにドアを閉めたとご本人がおっしゃっていたことが判明。失礼いたしました。