ちょっとしたことで、ずれる

 これまで歩行者用の信号で「待ってもたかが1分か2分の違いなのに、赤信号になる寸前まで、走るなよ」と、走る人たちを冷ややかに見てきた。だが今日はちょっとしたことで予定がずれるのを経験し、気持ちがわかるような気がした。

 まず午前。定期的な通院先で、待合は空いていたのになぜか診察が遅れていた。もしやオーバーブッキングでもあったのかと思うほどの遅れ具合だったし、周囲には何人か、あからさまにいらついている人が。だが患者が呼ばれている間隔も各人の診察時間も長いように思えなかったため、おそらくは最初の30分程度で、急患対応でもあったのかもしれない。

 わたしも最初は気にしていなかったのだが、ふと「あれ、コメダのモーニングは午前何時までだったか」と、ネットを確認。最近は診察が早く終わるので、マルイのコメダで30分ほど過ごしてから、駅界隈で買い物して昼に帰宅というパターンが多かったのだが、その段階の予測では、10時半までに診察が終わればよいほうだった(実際にはもっと遅れた)。
 ああ、コメダは今回は寄れないなぁと、ため息。あの店はモーニング以外の時間で何かを注文すると巨大なものが出てくるので、少量だけ食べられるモーニングが好きだったのだ。

 診察、会計が終わり、やはりコメダは間に合わないのでマルイやヨークフーズでもぶらりと見て帰るかということにした。コーヒーが飲めるはずだったのに飲めない、あんこのトーストが〜と思いながら買い物していると多めにカゴに入れそうになり、いかんいかんと注意しながら、バスで帰宅。

 バスの中では、ちょっとしたタイミングで、席を取り損ねた。空いていなかったわけではないのだが、直前に乗車した人との兼ね合いで、詳細は略。

 バス停で降りると、目の前の信号がいまにも点滅しそうだった。だが走らなくてもちょうど渡り切れそうなタイミングだったので、普通の速度でそこまで近づくと、予想外の展開。小学生くらいの男児が、その直進の信号が点滅でも別の信号(横断)が青になれば道を斜めに渡れるからと、わたしの目の前で自転車を斜めに停めて、スタンバイしたのだ。
 これ、困るんだがと、その自転車を避けて目の前を見ると、信号は赤になってしまっていた。

 その男の子も含め、周囲の人々が何人かが道を斜めに横断していく。わたしはそういうことはしたくないので(←法律を遵守とかそういうことではなく、道はきちんと渡らないと事故るからである)、泣く泣く、両方の信号が順序よく青になるまで待ってから渡った。コメダに寄れなかった微妙な空腹感で、1分でも早く帰って何か食べたかったのだ。

 帰宅し、少しものを食べて、人心地ついた。さらには、この10日ほど風邪でほとんど外出していなかったため足の疲れが出てしまい、昼食後は昼寝してしまった。

 朝の病院での遅れはわたしのせいではないが、ひとつそうして遅れただけでいろいろなものに影響するというのは、けっこうある話で、気持ちの余裕がなくなっていくものだ。わたしなどは別の予定がはいっていなかったからよいようなものの、人によってはスケジュールがびっしりということもあるだろう。ちょっとした予定の遅れが全体の遅れになっていく焦りは、はるかに大きいに違いない。