訪れている国の名前を間違える

 何かと話題に事欠かないIOCのバッハ氏だが、日本に滞在中でありながら、日本と中国を混乱したようである。東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長を表敬訪問し、チャイニーズピープルの安全をと言ってしまってから、ジャパニーズピープルと言い直したのだそうだ。

 アジアの地名に親しんでいない方々は、悪気のあるなしにかかわらず、よく間違える。これは事実だ。わたしの知人にもいる。そしてわたしも日本人でありながら、前もって何秒か考えないと、島根と鳥取の位置関係を間違えそうになる。つまり、誰にでも多少はあることだろう。

 だが、よりによって滞在中の国で、しかも重大な場面であるのだから、今回は話が異なる。
 ここぞという肝心なところで間違えるとは、緊張感があまりない状態ということかもしれない。

 バッハ氏はオリンピックの特例で3日間のホテル内自主隔離で済んだが(普通の人には自主隔離14日間というのが、まだつづいているはず)、そのあともせめて最小限の行動をとるのかと思えば、広島を訪問したがっているそうだ。当然のこと、氏がひとりで行くわけではない。お供や報道陣などの大移動になるだろうし、現地もまた混雑するはずだ。

 不要不急の移動は避けるようにと1年以上も前から耳タコ状態で疲れきっている一般民には、田舎に帰省してよいものかどうか判断に迷う人もいる。だが外国から入国して2週間以内に東京から広島への大移動。ご自身への反対運動がまったく通訳されていないとは思えないので、おそらく周囲からの声は気にかけない人なのだろう。

 わたしは東京オリンピックについて、誘致が決まる前から反対だったが、やると決まった以上は積極的には反対しないと決めていた。だが延期が決まった去年から最近まで、機会があれば、開催反対の署名に協力している。

 いまからでも、開催をやめてもらいたい。