朝一番は難しい

 来週は大腸検査を受けようと思っている。わたしは持病があるのでだいたい1〜2年に1回は受けたほうがいいと言われているのだが、去年受けたと勘違いしていた。ところがねんのために調べたら一昨年の秋だったのだ。

 検査の申し込みをしたのは5月だが、その際に、「数日前になったら自宅でPCR検査をして、容器を病院に持ってきてください」と言われていた。問題がなければそのまま大腸検査、問題があれば延期ということなのだろう。
 そのとき一緒にもらった説明の紙によれば「朝一番の唾液が望ましい」とのこと。昼間の場合は食事から何分以上などの条件があるようだったので、では起床後にすぐやってみようかと考えて、枕元においていた。

 ところが、まあ。
 年齢のせいもあるかもしれないが、朝一番に唾液というのは、かなりつらい。

 出ない。嘘のように出ない。泡ばかりである。仕方ないから泡を入れる。このままでは提出容器が泡ばかりになってしまうという焦りがあるが、説明には、途中で水を飲んだりしてはいけないようなことも書かれていた。

 仕方ないので、容器の何割かを泡で満たしたのち放置して様子を見ていたところ、少しだけ下の方が液体になったように見えた。もう、それに賭けるしかないだろう。検査機関に到着するころに液体が増えていることを願うとしよう。

 提出時に何を言われてもかまわない、これで文句があるなら言ってくれと、キャップを閉じて提出用の袋に入れ、そのまま病院に持参した。あんなものをまじまじと見る人はいないので「はい、検査にまわします」と、あっさり言ってもらえた。よかった。

 朝一番の唾液が望ましいと書かれている説明書があっても、これをお読みの方は、水を飲んでしばらく時間をあけてから検査をしたほうがよいかもしれないと、ねんのため書いておく。