社民党「崖っぷち」の記事

 このところ東京新聞で、次の選挙の得票率が2%に届かないと社民党は政党要件を満たさなくなる、崖っぷちであるという記事を読んだ(気のせいでなければ複数回)。

 40年くらい前の話になるが、社民党が前身の日本社会党だったころ、国会で100議席以上を余裕で取っていたことがある(←ほんの数年とはいえ)。土井たか子氏の知名度、社会党から当選した女性たちの数の多さで「マドンナ旋風」とも呼ばれた。
 社会党は数ではほとんど与党だったが、単独与党ではく、連立ゆえの歯切れの悪い発言もあった。

 その社民党がいまは昔で見る影もない…と言ってしまえばそれまでだが、この先どうなるにせよ、現在の有権者はすごい瞬間を目撃しているのだなと思う。40年で生まれては消えた政党が山ほどある。社民党はずっとあった。人は減ったが同じような看板と政策でそこにある。

 街から消えていく伝統工芸の店や手作り豆腐店と同じレベルで語ってはいけないかもしれないが、なんらかの業種で最後の1軒を、わたしはいま目の前に見ているのだ。

 ビジネスならば、消えるには消えるだけの理由があるにせよ、利用する人間がいれば寿命はのびる。そして、消えてしまうかもしれない政党に命を吹き込むのは、有権者である。